【初心者必見】「TC株」「徒長」「鋸歯」って何? アガベ界隈の専門用語を徹底解説
アガベの世界に足を踏み入れると、聞き慣れない言葉がたくさん飛び交っています。
「この株はTCですか?OCですか?」
「鋸歯が強くてバンドが太いですね」
「徒長しているので締め直しが必要です」
まるで暗号のようですが、これらの言葉を知ると、アガベ選びがもっと楽しくなり、失敗も減ります。
今回は、これだけは知っておきたい「アガベ基本用語」をまとめました。
1. 出自・増え方に関する用語
そのアガベが「どうやって生まれたか」を表す言葉です。価格に直結する最も重要な部分です。
Tissue Cultureの略。親株の細胞を試験管の中で培養して人工的に増やしたクローンのこと。
大量生産ができるため「価格が安い」のが最大のメリット。最近市場に出回っている安価な人気品種の多くはこれです。
親株から自然に出てきた子株(カキコ)を切り離して育てたもの。
親の遺伝子を色濃く受け継いでおり、成長後の姿が想像しやすいですが、増える数が少ないため「価格が高い」傾向にあります。
種(タネ)から育てた株のこと。
親とは違う顔が出る「個体差」が大きく、自分だけのオリジナルな一株に出会える楽しみがあります。
2. 見た目・パーツに関する用語
「カッコいいアガベ」を評価する際によく使われる言葉です。
葉のフチにあるギザギザしたトゲのこと。
ここが白くて大きく、うねっているほど「厳つい(いかつい)」とされ、評価が高くなります。
葉の一番先端にある、最も太くて長いトゲのこと。
アガベの顔を決める重要なパーツです。
鋸歯の根元の白い部分の面積のこと。
「バンドが太い」=「トゲの白い部分が広くてカッコいい」という意味で使われます。
葉の表面に残る、白い線のような跡。
中心の葉が展開する際に、外側の葉のトゲが押し付けられてできる「年輪」のようなもの。これがくっきり出ている株は、順調に育っている証です。
3. 状態・育て方に関する用語
株の健康状態や、育成テクニックに関する言葉です。
日光不足や水のあげすぎで、葉がヒョロヒョロと長く伸びてしまった状態。
アガベ界では「カッコ悪い状態」とされ、価格が下がります。
強い光と風を当て、水を控えめにして、葉が短くギュッと詰まったボール状に育てること。
日本の愛好家は、皆この「締まった株」を目指して日々管理しています。
土から抜いて根っこだけの状態にしたもの。
輸入株のほとんどはこの状態で届きます。ここから土に植えて根を出させることを「発根管理(はっこんかんり)」と言います。
4. 品種・ブランドに関する用語
「シーザー」「白鯨」「ハデス」など、特定の名前が付けられたブランド品種のこと。
特徴が固定されており、高値で取引されます。
同じ品種の中でも、特に形が綺麗だったり、トゲが強かったりする「エリート個体」を選び抜いたもの。
いかがでしたか?
これらの言葉を覚えると、SNSやショップの説明文が一気に読みやすくなりますね。